法的問題が発生しないようにとどんなに気を付けていても、事業を運営している中でトラブルに巻き込まれてしまう危険性はあります。そのようなリスクへの備えとして顧問弁護士を活用する企業は多いです。
しかし、顧問料の高い顧問弁護士を雇えない企業もあるでしょう。そこでおすすめなのが、法人に大きなメリットを与えてくれる心強い味方・弁護士保険です。今回は、法人における弁護士保険のメリットや顧問弁護士との違いについてご紹介します。
弁護士保険とは?
弁護士保険とは、月々保険料の支払いで高額になりがちな弁護士費用が補償される保険です。顧問弁護士を雇うよりも低いコストで、幅広い法的トラブルに対応してくれるサービスとして中小企業から注目を浴びています。
弁護士保険は、突然発生した「特定偶発事故」と相続や離婚問題などの「一般事故」のどちらかに該当した場合に補償されるものです。また、法人で起こり得る、従業員による訴訟やネットでの風評被害、事業継承のトラブルなどにも幅広く対応が可能です。このような法的トラブル発生へのリスクの備えとして、弁護士保険へ加入する企業は増加しています。
弁護士保険を法人が利用するメリット
弁護士保険には、法人にとって様々なメリットが存在しています。まずは加入すると得られる利点についてご紹介しましょう。
弁護士費用を安く抑えられる
法人が弁護士保険に加入するメリットとして、トラブル発生時の弁護士費用を最小限に抑えられることが挙げられます。弁護士費用は数十万以上になるケースも多いですが、弁護士保険に加入していれば月々の保険料でまかなうことも可能です。
一般的に、月々の弁護士保険料は約5,000円というお手頃な価格となっています。年間で見ると6万円ですが、その金額で数十万にもなる弁護士費用を補償してもらえるのは非常に大きなメリットです。
また、保険会社によっては加入者へ弁護士保険被保険者証やステッカーなどを配布しているとこもあります。会社の目立つ場所へと飾ることで、取引先や顧客からの悪質なクレームや嫌がらせの防止につながり、トラブルを回避できるでしょう。
弁護士にいつでも気軽に相談できる
突然発生したトラブル時に、すぐに弁護士へ相談できるのも弁護士保険に加入するメリットです。保険会社によりますが、加入者の特典として弁護士への電話相談が無料でできるサービスを提供しているところもあります。
法人で起こり得る法的トラブルにも対応
弁護士保険に加入すると、法人で発生しやすいトラブルに対応してもらえるというメリットが受けられます。例えば、労働トラブルや著作権侵害、損害賠償や返金請求など、法人に起こり得るトラブルは数多く存在します。
また、中小企業の約80%が法的トラブルの課題を抱えていると言われており、いつ従業員や取引先から訴訟を提起されてもおかしくはありません。円滑な事業経営を進めるためにも、弁護士保険で訴訟提起のリスクを備えましょう。
顧問弁護士との違いは?
顧問弁護士とは、雇い主である企業の顧問として法律に関するアドバイスをくれる弁護士のことです。法的トラブルに巻き込まれると会社にとって大きな被害となるため、費用や手間を少しでも抑えるために顧問弁護士の雇い入れを検討する会社は珍しくありません。
法的サポートをするという点では弁護士保険と顧問弁護士は同じですが、すべてが一緒なわけではありません。続いては、顧問弁護士のメリット・デメリットを通して、弁護士保険の違いを見ていきましょう。
メリット
顧問弁護士を活用するメリットは、主に下記の3つです。
・気になったらすぐに相談できる
・トラブル発生時にスピーディーに対応してくれる
・事業に関わるコンサルティングを受けられる
法人で発生するトラブルを速やかに解決させるには、スピーディーな対応が求められます。顧問弁護士を雇っていれば、困ったことがあればすぐに相談ができるので、大きな問題へとつながらずに済むこともあるでしょう。
デメリット
顧問弁護士を活用すれば法律関係の助言がもらえ、トラブルを未然に回避することもできるという多くのメリットがある一方で、いくつかデメリットもあります。
・毎月の顧問料が高い
・弁護士選びが大変
・弁護士によって得意不得意がある
顧問弁護士を雇う場合には、毎月3~5万円の顧問料を支払う必要があります。年間で見ると36万~60万円の費用となり、中小企業や個人事業主にとっては大きな負担にもなるでしょう。また、法律問題が複雑化している現在、いくら法律のプロ・弁護士といっても得意不得意は存在します。
そのようなデメリットを克服したのが、弁護士保険です。弁護士保険であれば、月々の保険料は安く済むので費用負担を減らせる他、法的対処が必要になったら弁護士を紹介してもらうことも可能です。事業やトラブルに合った弁護士を見つけられるので、顧問弁護士の不得意分野であっても安心です。
法人で実際に発生した事例
会社を運営していく中で、法的トラブルが発生するのは珍しくありません。続いては、弁護士保険に加入していたことで、最小限の費用でトラブルが解決した事例をいくつかご紹介します。
従業員による訴訟トラブル
上司からのセクハラが原因で、従業員が会社へと訴えを起こすケースは珍しくありません。たとえ従業員同士の問題だったとしても、企業の対策不足だとして損害賠償訴訟を提起されることもあります。
実際に、従業員から企業へ300万円の慰謝料を請求したケースがあり、その際の弁護士費用は相談料と着手金の合計額28万円となります。しかし、その企業は弁護士保険への加入していたために約21万円の保険料が補償され、最終的な負担額は約7万円と最小限の費用となりました。
インターネットの風評被害トラブル
SNSの普及により、風評被害トラブルが増加しています。インターネット上に、事実とは異なる口コミや意見がSNS上で拡散され、売上が激減してしまう企業は少なくありません。
風評被害を受けた企業の中には、書き込み者を特定して500万円の損害賠償請求を提起したケースがあります。その際の弁護士費用は43万円となりますが、弁護士保険に加入していたために費用の約31万円を補償し、負担金は11万円ほどで済んだ実例もあります。
法人にもメリットが多い弁護士保険は「事業者のミカタ」がおすすめ
今回は、法人にも大きなメリットを与えてくれる弁護士保険についてご紹介してきました。顧問弁護士がいない中小企業がほとんどですが、弁護士保険は雇っている、いないにかかわらず加入をおすすめしたい保険です。
世の中には多くの弁護士保険がありますが、その中でも「事業者のミカタ」は1日155円から加入できる低コストで大きな安心を与えてくれるのが魅力です。安いだけでなく、被害・加害を問わず幅広い法的トラブルへと対応してくれます。さらに、困った時にはいつでも電話で相談できる直通ダイヤルサービスもあり、まさに事業のミカタになってくれる存在です。
弁護士保険への加入を検討している方は、ぜひ事業者のミカタまでぜひご相談ください。